『恋風』(こいかぜ)

ジョウビタキの雌
恋待ち尉鶲

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家の近くで、「膨雀(ふくらすずめ)」ならぬ

「膨尉鶲(じょうびたき)」を見つけました。

雌です。

雄は、鮮やかな橙色のお腹、

黒地に白い紋のついた派手な装いですが、

雌は地味。

寒い日だったので、まんまるにふくらんで、冷たい風に吹かれていました。

まるで、『恋風』に吹かれているかのよう……。

 

撫子
忘れ撫子

もうひとつ……。

 

私の家の庭で、なぜか、もう

「河原撫子(かわらなでしこ)」の花が咲いています。

しかも、次々とつぼみをつけているんですよ。

冷たい風に吹かれながら……。

早咲きというにも、返り咲き、忘れ咲きというにも

そぐわない時期ですが……。

 

ふと、こんな歌を思い出して、恋風に吹かれているような気がしました。

 

~一本(ひともと)の なでしこ植ゑし その心

     誰(たれ)に見せむと 思ひそめけむ~

  (大伴家持 『万葉集』)

 

じつは、この歌、恋の歌ではなくて、国分寺の僧侶をもてなすために作った歌だそうです。

でも、恋心にも当てはまりますよね。

 

 

 

 

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コメント: 8
  • #1

    スコッチ (月曜日, 14 2月 2011 10:28)

    自然界では一般的にオスのほうがお洒落で、雌にアピールする為のようですね^^
    最近は、男性もエステに行ったり・・・自然界に順応でしょうか(笑)

    朝散歩では、メジロやシジュウカラや・・沢山の鳥たちがさえずり、草花の芽が一面に生えて畦道の色も変わり、春の近さを教えてくれます。ちょっとウキウキ^^

    昔は、恋も病の一つのように言われ『恋風』も辛い物だったんでしょうね。恋愛結婚も少なかったでしょうから。。

    最近、夕暮れ空の薄い青にピンク色に染まったわた雲フワフワ、感動します。これが今の自分の”恋風”のようです。幸せ気分で、空一面のこの光景に見とれます。

    たまにお二人で日没後に空を見上げてみて下さい。
    ホッとした幸せ気分に浸れますよ(^_-)-☆

  • #2

    choco (水曜日, 16 2月 2011 09:42)

    好みが形見や・・・


    『別に、いっこも惜しないけど、
    やっぱり、大事にしたいと思えてくるなぁ。

    この身が、
    おかあちゃんの残してくれた形見やと思ったら……。』



     2月9日、私の父が召されました。夢子さんがご自身のお母様を想って書かれたこの言葉は、今の私を支えてくれています。ありがとうございます。

     夢子さんの叔母様が作ってくださったという水仙のお花が、母のベッドわきで母を和ませてくれています。

  • #3

    ムクドリ (月曜日, 21 2月 2011 00:29)

    『別に、いっこも惜しないけど、やっぱり、大事にしたいと思えてくるなぁ。この身が、おかあちゃんの残してくれた形見やと思ったら……。』
    これはchocoさんの書き込みだけど、身に滲むおことばですなぁ。


  • #4

    夢子 こと 山下景子 (月曜日, 21 2月 2011 00:38)

    スコッチさま

    ありがとうございます。
    そうですね。
    別に、人に対してだけでなく、
    いろいろなものに対しての恋風って、ありますよね。
    そんな恋心を忘れずに、持ち続けたいですね。
    夕空に恋してるスコッチさん、すてきです。
    アドバイスどおり、空を見るようにしますね。

  • #5

    夢子 こと 山下景子 (月曜日, 21 2月 2011 00:51)

    chocoさま

    お父様のご冥福をお祈り申し上げます。

    引用の文は、和泉式部の、
    ~すてはてんと おもふさへこそ 悲しけれ 
     君に馴れにし 我が身と思へば~
    の夢子語訳ですね。

    この和歌は、今でも私を支えてくれています。

    最近、父や母が、私の中に入っていると感じるときが
    あるんですよ。
    両親の魂にとって、居心地のいい我が身でありたいとも
    思います。

    匂い袋の水仙が、おそばにあるんですね。
    少しでもお役にたてて、幸いです。
    お母様ともども、お疲れ出ませんように。



  • #6

    夢子 こと 山下景子 (月曜日, 21 2月 2011 00:52)

    ムクドリさま

    本当に、心にしみますね。
    そう思って、自分を大切に生きることが、
    親の供養にもなるのでしょうね。

  • #7

    ムクドリ (月曜日, 21 2月 2011 01:06)

    『自分を大切に生きることが、親の供養にもなるのでしょうね。』
    オイラ、そうだと、思うよ!
    『自分を大切に生きること』
    親たちは、先に逝く者たちは、それしか願えないないじゃないですか。
    みんな、みんな、祈ってんの! 家族やみんなの幸せを。
    みんな、みんな、願ってんの! 家族やみんなの幸せを。
    そのことが『親の供養』なったら、こんなに嬉しいことはない!


  • #8

    choco (月曜日, 28 2月 2011 09:52)

     夢子さま
      ありがとうございます。毎朝、目覚めとともに父のことが思い出されます。今は、さみしさを無理やり押さえている自分のような気がしますが、時が静かに流れてくれるのを感謝したい気持ちです。

     夢子さまから届くメールマガジンは、やさしさも運んでくれています。ありがとうございます。

    (#2の投稿で、「この身」を「好み」に誤変換してしまったこと、たった今、気が付きました。失礼をしました。ぼんやりしていました。ごめんなさい。)


    >ムクドリさま
     ありがとうございました。